加圧トレーニングは筋肉アップに効果的な方法?

加圧トレーニングは筋肉増強に最適なトレーニング方法であると言われますが、どんなメカニズムであるのか、そしてどんな効果をもたらしてくれるのかをご存知ですか?筋肉を作るメカニズムの説明から、加圧トレーニングの詳しい効果までご紹介します。闇雲にトレーニングを行っているだけでは、大した効果は得られません。メカニズムと作用を理解し、理想のボディを手に入れましょう。

筋肉を作るメカニズム

肉体を強く、逞しくしてくれる筋にくですが、一体どのようにして形作られるのかご存知でしょうか。まずは出来上がるメカニズムをご紹介します。偏に筋肉と言えども、その種類は2つ、「遅筋」と「速筋」と呼ばれる2種類に分類されます。遅筋は、時間をかけて脂肪を燃焼させる特徴を持つ有酸素運動(マラソン・水泳・ウォーキングなど)によって鍛えられます。反対に速筋は、グリコーゲンと呼ばれる糖を燃焼させながら動き、瞬発的な無酸素運動(筋トレ・リフティング・短距離走など)によって鍛えられます。体をより大きく、太くしてくれるのがこの速筋であり、筋肉と聞いて一般的に想像するのもこちらでしょう。

先にも紹介した通り、速筋は酸素を使わずにグリコーゲンを燃焼させます。この時に乳酸と呼ばれる代謝物質が分泌されるのですが、乳酸は蓄積されると筋繊維が傷ついてしまいます。この乳酸の分泌が速筋を育てる重要な役割を担うのですが、傷つき疲労を感じた筋繊維(筋にくを構成している繊維の束)の為に、体は繊維の回復を図ります。この修復によって筋繊維がより大きく、太くなっていくのです。つまり、筋肉の増強とは筋繊維の破壊と再生の繰り返しというわけです。傷ついた筋繊維を回復させる為には、修復用の材料が必要です。この時に必要な材料こそたんぱく質なのです。要はどれだけ筋トレをしていても、たんぱく質を摂取していなければ筋繊維は回復、増強されないという事。特にたんぱく質中にあるBCAA と呼ばれる必須アミノ酸(バリン、ロイシン、イソロイシン)は、筋繊維の修復を担い、運動時のエネルギー源となったり、体内でたんぱく質を合成させるスピードが速いなど、筋肉の増強には欠かせない栄養素だと言われています。このBCAAを多く含む食物が、豚肉や鶏肉、チーズや牛乳などです。体の増強にか欠かせない栄養素ですが、摂り過ぎた場合、栄養分の分解過程で体に負担がかかってしまう可能性がありますので、注意しましょう。

加圧トレーニングは筋肉アップに最適?

加圧トレーニングは筋力アップに最適のトレーニング方法と呼ばれています。それは、短時間且つ低負荷のトレーニングで、有効的に速筋の活動を促すという特徴に因ります。加圧トレーニングは、強制的に血管を圧迫した状態でトレーニングを行うトレーニング方法です。血液は体の隅々まで酸素を運ぶ役割を担っているのですが、血管が圧迫されると酸素の供給は途絶え、体は低酸素状態となってしまいます。すると、酸素を燃焼させて働く遅筋の活動は徐々に制限されていき、代わりに酸素を必要としない速筋の活動が活性化されていきます。速筋は瞬発的で大きな力を出す際に活躍してくれますが、従来、この速筋を鍛えるにはかなりの激しいトレーニングを行わなければ効果は出ないとされていました。しかし、加圧トレーニング方法が開発されて以降、たった30分程度でも大きな効果を出してくれるという結果が得られ、忙しい人や運動が苦手な人でも効率よく筋力アップが図れるのです。

加圧トレーニングが筋力アップに最適であると言われるには、もう1つ理由があります。それが成長ホルモンの多量分泌を促すという点。加圧ベルトを締めたままトレーニングを続けると、体は通常以上に回復しづらい状態に陥ります。その為、疲労物質と呼ばれる乳酸が多量に分泌され、溜まっていってしまいます。この乳酸の分泌を如何に多く出せるかが成長ホルモンの分泌に重要なのです。疲労物質である乳酸を多量に蓄積する事で、体を回復させようと脳は多量の成長ホルモンの分泌を促すからです。成長ホルモンとは臓器や筋肉の発達も促してくれる他、肌や髪のターンオーバーの役割を担い、他にも体の様々な成長を促してくれる大事なホルモンと言われています。このように、より効率的に健康的に筋力をアップさせたいならば、成長ホルモンの分泌を意識する必要があるのです。他にも、成長ホルモンの分泌を促したいならば、アミノ酸やビタミン類を多量に含んだ料理を選ぶ事や、規則正しくリラックスした深い睡眠を取る事などが大事です。

トレーニングを行う上での注意点

加圧トレーニングは専門性の伴うトレーニング方法です。トレーニングを行う上で注意しておきたい点を以下に挙げてみました。

1)専門のトレーナーの下で行う…加圧ベルトで強制的に血管に負荷をかけるというその特徴から、常に体調を考慮した上で行わなければなりません。人によってはトレーニング中に気分が悪くなる、頭痛が起きるなどの体調に異変を来す場合もあるので、そういった状態に陥っても適正な対処が出来なければなりません。また、加圧の加減は人によって、部位によって、またその日の体調によっても異なります。状況を把握し、適正な圧をかけられるのは専門のトレーナーのみです。トレーニング用の器具が購入可能な上、トレーニング自体に関しても特徴的な筋トレ方法であるわけではないので、自宅で行っているという人も少なくないかもしれませんが、単独の判断のみで行うのは大変危険です。もしも1人で行う場合であっても、最初はトレーナーの指示に従い、適正なトレーニング方法を身につけた上で行ってください。

2)トレーニングのやり過ぎに注意…筋トレは、やればやるほどその効果が出るような気もしますが、加圧トレーニングのやり過ぎには注意が必要です。一説にも依りますが、血流の制限を解いた際に、老化物質とされる多量の活性酸素が発生するとも言われています。体の為に行っているトレーニングも老化物質を大量に発生させてしまっていては意味がありませんよね。トレーニングは大体週に1回程度が適切であるとされますが、適正頻度はトレーナーの指示に従うべきでしょう。

3)トレーニングを控えるべき人について…全ての人がトレーニング可能であるわけではありません。心臓疾患や急性疾患がある人、妊娠中や生理中の人、高血圧の人、骨折や脱臼、肉離れなどの症状がある人は、トレーニングを見合わすか、医師の判断を仰いでください。また、体調が優れない場合は決して無理をせず、休む事を優先してください。

まとめ

加圧トレーニングは筋力の増強に効果的なトレーニング法です。激しいトレーニングを行わなければ鍛えられない速筋を、短時間且つ低負荷の下でも活性化させ、鍛えるという画期的な方法は、筋トレが苦手な人や、忙しくて中々トレーニングに時間を割けない人にもおススメです。また、トレーニングによって成長ホルモンが多量に分泌される事も注目ポイントです。成長ホルモンは筋力の増強だけでなく、あらゆる成長を促す、私たちが健康的に生きていくにはなくてはならないホルモンです。

トレーニングの効果を把握し、理想の体を手に入れてみてはいかがでしょうか。